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滝口克典さん (8ic60d24)2023/1/11 21:58 (No.667104)削除
「暴力」はいけないこと? ――栗原康『現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す』(角川書店、2015年)

 「暴力論」ときいてあなたは何を思い浮かべるだろうか。
 暴力はよくない、だが、現代社会には随所に暴力があふれている。いじめや虐待、ハラスメント、暴力団にテロ、果ては集団的自衛権にいたるまで。偏在する暴力をどうやって克服していくか――わたしたちの多くがつい辿ってしまうのはそんな思考の筋道だろう。だが本書は、それらとはまったく異なる道をゆく、アナキズムからの暴力論である。
 そこでとりくまれているのは、大杉栄や伊藤野枝、ギロチン社などの近代日本アナキズム、米騒動、『はだしのゲン』、バクーニン、『水滸伝』、フランス五月革命で活躍したラウル・ヴァネーゲムなど、古今東西のアナキズムを参照しつつ、暴力を肯定しなおす試みだ。著者は、東北芸術工科大学(山形市)で非常勤講師をつとめる若き政治学者。
 えっ、「暴力(いじめ、虐待、テロ、戦争等々)はよくない」って自明じゃないの? と思ったあなた。すでにあなたは国家/社会の暴力に征服・収奪されてしまっている。自分が暴力をふるわれているということにすら気づけなくなっているほど、徹底的に。
 国家は征服する。はじめは武力で、やがては法律や教育をつかって、収奪を正当化し、永続化を図る。あなたやわたしの内に深く埋め込まれた「非暴力」のモードは、そんなふうに「先に振るわれた暴力」の帰結であり、「奴隷根性」でしかない、と本書はいう。
 ではどうするか。本書は、暴力を「あばれる力」と捉えなおす。奴隷のように、負債を背負わされ、レールを敷かれ、収奪されるために生きさせられるのではなく、自由に、生きたいように生きる、そういう生を手に入れるためにがむしゃらになってふるう力、それが「あばれる力」だ。
 なるほど。確かにわたしたちは、それぞれが「あばれる力」を宿した存在だ。わたしたちは無力ではない。だとすると必要なのは、その力の使いみちを考え、それに習熟していくことである。本書は、そのヒントを与えてくれる現代版・奴隷解放宣言である。(819字)
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滝口克典さん (8ic60d24)2023/1/11 21:57 (No.667097)削除
「スピリチュアル」の裏側にあるもの ――櫻井義秀『霊と金:スピリチュアル・ビジネスの構造』(新潮新書、2009年)

 近年、頻繁に目にとまるようになった「スピリチュアル」という言葉。もとは宗教学や精神保健の概念「スピリチュアリティ(霊性)」――諸宗教に共通の人知を超えた大いなるものへの畏敬の感覚、あるいは人びとの生を充実させるのに必要な価値観――に由来するそれは、しかしながら、従来の用法や領域を越えて、幅広く用いられるようになってきた。
 その象徴的存在が「テレビ霊能者」である細木数子や江原啓之だが、二人を頂点とするピラミッドの裾野には、ヒーリングや占い、各種セラピー、チャネリング、気功、浄霊、カウンセリングなど、多種多様な癒しを提供する無数の業者がひしめき合う。その種の業者らによる大見本市「すぴこん」まで存在する。これらの商売は、取引される商品がスピリチュアルなものであるのに加え、取引する行為自体がスピリチュアルなサービスにもなっているという点で特徴的だ。
 本書では、これらを「スピリチュアル・ビジネス」と名づけ、その実態について各種事例をもとに検討し、それらを宗教経済や現代社会という文脈の中に位置づけ、なぜそれらを私たちの社会が欲してしまうのかを明らかにしていく。著者は、山形県出身の宗教社会学者(北海道大学大学院文学研究科教授)。その肝は、現代のスピリチュアリティ・ブームのポジティヴな側面のみを焦点化して評価し追認する言説群とは一線を画し、そのネガティヴな側面を批判的に捉える視点を提供している点にある。
 占いや心霊などネタにすぎないのだから、無粋なことは言わず戯れよ――そんな態度が、ポストモダンの影響圏では長らく公式見解となってきた。だがその一方で、不安定化し、数多くの人びとが生きづらさを抱え、癒しを求める社会の到来を背景に、スピリチュアル・ビジネスは「粋に戯れている」つもりの無防備な人びとをお手軽に収奪し続けてきた。もはや猶予はない。ポストモダンのリスクを直視するための、本書は使える実用書である。(802字)
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sososoさん (8hlne9f4)2022/12/9 12:07 (No.632327)削除
嘘か誠かーー福田ますみ『でっちあげ』(新潮文庫 2009)


今回僕が紹介する本はこちら「でっちあげ」というマンガ化された有名な 小説です。
2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が 福岡で起きました。ひとりの教師が担任の児童を執拗に苛め続けて 「早く死ね、自分で死ね」自殺を強要し、その子供はPTSDによる 長期入院に追いこまれてしまいました。この報道がなされると、雑誌やテレビでは鬼か悪魔かというくらい の勢いで「殺人教師」について大きく特集をくみました。両親、特に母親からの訴えは息子を守ろうとする必死さに 溢れ、学校、教育委員会ともに非を認め教師に謝罪させてしまい、ついには裁判にまで発展してしまいます。この事件により教師は停職処分になったり担任を外され裁判で最終的な判決がくだされるまでは6年以上かかりました。
さて、みなさんこの本の題名を覚えていますか?
「でっちあげ」そう今までの話は全てクレーマーな親による「でっちあげ」だったのです。 冤罪であると同時に凄まじい濡れ衣を着せられていたにです。そもそも結局誰も死んでないのに「殺人教師」と名付けることがすごいですよね。モンスターペアレントという言葉がまだない頃の事件の話です。
本書は「本当に人は怖い」と痛感させられる本になっています。著者は、この教諭が無罪だと確信して取材をしているが、果たして本当はどうなのか、でっちあげているのはどっちだ?と疑い始めてしまいます。無実の人が墜ちていくところを傍で見せられるとぞっとする作品です。それは事実なのか?冤罪事件が起こるのは、思い込みと杜撰な調査なのかもしれません。この事件もまさにそうです。
変な教師が世の中に存在しているのは事実だし、モンペと呼ばれる非常識な親がいることも今ではみんな知っています。だから、どちらが嘘を言っているのか、確信が持てません。本書が興味深く、私の記憶に強く残っていたのはそのせいだと思っています。(792文字)
主食かぼちゃさん (8k1s7udc)2022/12/9 15:10削除
「さて、みなさんこの本の題名を覚えていますか?」のところで胸を突かれました。
とても胸糞悪い事件だなと感じました。作者が無罪を信じて取材していたという点に少し救われました。教師にとっては微かな希望だったんでしょうね。
銀燭さん (8hjytxx7)2022/12/9 15:25削除
『〜教師に謝罪させてしまい』に伏線のような表現があり、題名を思い出させて気付かせる書き方がうまいなと思いました。『殺人教師』などと危機感を煽る報道をされているのを見たら思わず信じてしまいそうです。段落で一つスペースがあると、現実に引き戻すような問いかけの威力がより増すかもしれません。
蒼穹の竜さん (8hk0l1ap)2022/12/9 15:57削除
読んでいて次へ次へと読みたくなる文章ですらすら読めました。「さて、みなさんこの本の題名を覚えていますか?」の前に一行挟むと文の境目もわかりメリハリもつきます。また全体がまとまった文となり良いと思います。加えて、段落の頭に空白があるとより読みやすくなると思います。前半の方で、文字の間に半角の空白が入っている箇所がいくつかありました。少し気になってしまうため、無くすとより滑らかに読めると思います。読んでいると実際に本を読んでみたくなるし、本の雰囲気もわかりました。文章の構成や問い方がとても上手く参考にしたいです。興味を引く文であり、尚且つ読んでいて面白いレビューでした。
メタキンさん (8hn35llv)2022/12/9 20:28削除
最初に本のあらすじのようにでっち上げられた事件を書き、見ている側がこういう本なのかと思ったところで「さて、みなさんこの本の題名を覚えていますか?」と書く、まるでこの本の流れを形にしたかのような文章でひきつけられました。
でっちあげる方も怖いですが、最初にインプットした情報を信じてしまうのが多くの人に当てはまるということも怖いと思いました。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:18削除
同じ本をレビューしているが、この紹介は人の怖さを全面に引き出した紹介で自分との違いを確かに感じられた。この本自体が話をひっくり返すことが上手いので紹介も似たように題名を覚えているかと畳み掛けてきて面白い。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/12/16 19:07削除
初めはそんな物語なのか、くらいに感じていましたが、この題名を覚えているかという問いかけにとても驚いたし背筋が凍る思いをした。本の題名によくフィットした興味をそそられる書き方がとても上手。
返信
鴫原朋花さん (8hlf0395)2022/12/9 13:02 (No.632391)削除
新しく染めてゆく —— 坪倉優介『記憶喪失になった僕が見た世界』(朝日新聞出版、2020)

 上を見ると細い線がずっと三本ついてくる。細い線が何かに当たって、はじけとぶように消えた。すると二本になった。しばらくすると四本になった。

 18歳、美大の一年生だった坪倉優介さんは事故に遭い記憶喪失になってから初めて車に乗る。そしてそこから見たあるものをこう捉えた。本書は彼の12年の軌跡を自身の言葉で綴った彼の物語だ。
「ここがゆうすけのおうちやで」
 おうちも、ゆうすけも何のことかわからない、赤ん坊のような彼は世界をどう見ていくのか興味を惹かれた。記憶喪失なんて物語の中の作り話だと思っていた私は、坪倉さんの見る真新しい世界に没頭した。初めはひらがなばかりで少し読みづらい。彼が見るものはまだよくわからないものだということがひしひしと伝わってくる。読み進めるうちに、漢字や語彙も増えていく。笑うことさえわからなかった彼が色々なものを理解して、自分の中に落とし込んで行くのが感じられる。まるで詩のような言葉に触れて、冒頭に述べた「細い線」のように何を見てどう捉えたか考えるのも面白い。
 初めは記憶を取り戻したいと願う。しかし今の彼には無くしたくない「あたらしい過去」が増え18年の記憶よりもはるかに大切になる。どんなに悩んでも無くした記憶は戻らない。だが新たに見て、聞いて触れていくうちに楽しいこと、辛いこと、笑ったこと全てが愛おしく見えるようになる。
 記憶喪失になったら今までの家族もお気に入りもわからなくなる。恐ろしいことだ。だが身の回りの全てを全く新しいものとして見ることができるとのは実は羨ましいことなのではないか。固定観念に囚われやすい私は彼のように、同じ美大生としてこのように周りのモノを前向きに、幼い子供のように興味と好奇心に満ちた目で見ることができるようになった。
 現在染物職人になるという夢を叶えた彼は新しい記憶を大切にする。失敗して、笑って、泣いて、恋をして、新しい人生を歩んでいる。そして乗り越えたものが作品に不思議な透明感と穏やかさを与えている。(826字)
カヌレさん (8hk1tkzn)2022/12/9 14:55削除
「記憶喪失」というワードに興味を惹かれました。紹介文が、記憶をなくして、おぼつかなくも子供のような純粋さをもった優介さんの人物像をとても鮮明に描けていると思います。この本に書かれている真新しい感情や感じ方を私も共有してみたいと思いました。
銀燭さん (8hjytxx7)2022/12/9 15:18削除
最初に一見何だかわからない不思議な文章があり、本に対する興味を引くようになっていていいなと思いました。
積み上げてきたものが白紙化される新鮮な視点を私も持ってみたいです。
さん (8hn4n92a)2022/12/9 23:17削除
セリフを入れることでより内容に引き込まれました。確かにもう一度新しい人生を歩めるという考え方も悪いもんではないなと思いました。
椎名遥さん (8hjyfbyy)2022/12/9 23:53削除
セリフなどを用いて、本のあらすじを大まかに想像させられるように書かれている点が良いと感じた。本を読んだときに感じるものを示して興味を惹いている点も良い。
さん (8i3wm1q9)2022/12/10 05:10削除
一番最初の文章、引用ですかね?すごく印象的でした。あの文の意味とかいろいろ考えながら読んでみたいと思いました。
記憶喪失、確かに十数年分に記憶が飛ぶのは普通にかなり絶対的に生活に影響がありそうで大変だと思いますが、新しい視点でまた物事を見れると考えるとちょっとおもしろそうだと思いました。
限界突破さん (8hmqoosw)2022/12/10 20:54削除
本文のフレーズを冒頭に入れていて、読み手が引き込まれるような工夫がされているのがいいと思った。
本文の内容と自分の考察を入れることで、相手の興味を持たせるような構成になっているのもいいと思った。
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sososoさん (8hlne9f4)2022/12/11 23:38削除
導入から興味をそそられる書き方で参考にしたいなと思いました。
リョウ・ヒョウヒョウ・ビンビンさん (8htw7uxs)2022/12/12 23:55削除
始まりに印象深い文章が書かれていたので、とても興味をそそられました。言葉の選びが優しく、小説の穏やかな雰囲気が伝わってくるブックレビューだなと感じます。私も固定観念に囚われやすいタチなので、是非読んでみたいなと思いました。
えだまめさん (8hlpmoie)2022/12/16 10:46削除
18歳の美大生という情報が示され、自分と同じ環境の人だということが頭に入り、共感しやすくなる効果があると思った。初めはひらがなだらけだった文章が徐々に漢字が入ってくるというこの本の特徴的な部分も紹介されており興味を持たせる良い文だと思う。
ノスケさん (8hpetckf)2022/12/16 12:06削除
鴫原さんの言葉選びから、記憶を失ってしまった坪倉さんの子どものような純粋さ 辿々しさ 危うさが伝わってくるようだった。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:00削除
とても綺麗な文章に惹かれた。記憶喪失というのは本来苦しく、辛いイメージだったが、この紹介ではとても前向きに生きている主人公を書き連ねていて読んでみようと思えた。最初の細い線の引用が一気に本の内容に引き込まれるようだった。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/12/16 14:01削除
記憶を失うってこういうことなのか…ととても引き込まれる書き方だと思った。現在何をしているかまで書かれていてなんだかホッとした。
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岩崎史也さん (8i3w1ebh)2022/12/9 13:56 (No.632446)削除
著:森達也 「Aによって見えてくるオウムの真の姿」
「A マスコミが報道しなかったオウムの素顔」 出版:角川文庫 平成14年1月25日刊行



この書評を呼んでいる方へ1つ訪ねたいことがある。「オウム真理教」という名前は現代社会を生きる人であれば1度は聞いたことがあるだろうが、その教団内で普段どのような生活が営まれていたかをご存じだろうか?今回紹介する「A」という本はドキュメンタリー監督でもある森達也が当時の広報部長である荒木浩にコンタクトを取り、地下鉄サリン事件後のオウム真理教の内情を扱った本である。サリン事件の発生直後、森達也に連絡が入ったところからこの書は始まるのだが、文体が非常にフランクなため、内容がすらすらと入ってくる。時系列順で内容も進んでいくため著者が当時どこで何をしていたのかを知りながら読み解くことができるためノンフィクション初心者にお勧めできる。世間では「恐怖の集団」や異常者などといわれているが、いざサティアン(オウム真理教が修業をしていた施設。富士山など日本各地にあった)へと入ると、麻原彰晃の像や張りぼてなどあれど、信者たちは何ら一般の人と変わらない感情を持っていた。これに関しては、自分もオウム真理教自体を厄介な団体としか考えていなかったのでギャップがわいた。荒木浩以外にも数人のインタビューを実施しているがその誰もが「麻原の命令(グル)は絶対ではない。教団の教えから逸脱しているものに必ずしも従う必要はない」と、麻原が絶対的な正しさではないということを知ることができた。人を見た目で判断するなとよく言うが本当にこのことは大事なことで、「〇〇教」は内部に危険な思想を持つ人が多くいる。という一面的な考えだけでは真にそのことをした理由というものが見えてこない危ない思想だということを読後感じることができた。この本は「A」「A2」という2本の映画でも同じ内容を描いている。文字を見て様子が浮かばなかった場合は映像を見て、オウム真理教が内情はどうだったのかということを知ってほしい。
主食かぼちゃさん (8k1s7udc)2022/12/9 14:27削除
全てを語らないあらすじ紹介と関連した作品紹介。専門用語の説明も挟まれていて、読み手のことをよく考えたブックレビューだなと思いました。本選びの時から気になっていた本だったのですが、石崎さんのレビューを読んでより興味が増しました。
あかべこさん (8hjyqclq)2022/12/9 14:29削除
文体がフランクという事が書いてある所が良いと思った。初心者に読みやすいと書いてある事で、どのような人にお勧めしているかも伝わり易く、最後に映画の事にも触れているのが良いと感じた。
リョウ・ヒョウヒョウ・ビンビンさん (8htw7uxs)2022/12/13 00:01削除
括弧書きでその単語に対する説明がされているので、作品の内容が分かりやすかったです。問いかけや作品の説明、岩崎さんの見解などが書かれていて、とても巧みなブックレビューだと感じました。しかし、文章に隙間がなく、詰まって見えてしまうのがもったいないなと感じました。最後に映画の紹介がされているのが、重苦しい題材に対するハードルが下がったように思います。
ムロさん (8ho1qpjs)2022/12/13 13:11削除
最初に語りかけがあることで文章に入りやすかった。また、内容ではなく構成やについて詳しく書かれており、読むことへのハードルが低くなっていると思った。合わせて映画も紹介しているところが作品自体に興味が湧き良いと思った。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:40削除
オウム真理教というテーマ自体が禁忌だと感じていたが、この文章を通じて読む勇気が湧いた。水面下の圧に囚われず、自分の心で内情を考えてみることが踏み出すことだと考えられた。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/12/16 13:58削除
少しだけ読んだことがあり、気になっていたので内容をわかりやすく読めてよかった。本の内容以外にも、この物語に関連する情報が載せられていて読み終わった後も興味を持続させる良い書き方だと思った。
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藤原ゆうみさん (8hmqoosw)2022/12/9 00:52 (No.631920)削除
少しずつ前へ――川名壮志『僕とぼく』(新潮文庫、2021年)

 ある日突然、自分の大切な家族が殺されてしまったら、あなたはどうするだろうか。
二〇〇四年六月に、長崎県佐世保市の小学校で発生した小六女児同級生殺害事件。六年生の御手洗怜美さんが、同級生の女児にカッターナイフで切り付けられて死亡した、痛ましい事件だ。
本書は、被害者である怜美さんの家族に焦点を当て、彼らの人生を写実的に綴ったものである。
 怜美さんの父親である御手洗恭二さんは、毎日新聞佐世保支局長で、本書の著者の直属の上司であった。恭二さんは、妻を早くに癌で亡くし、怜美さんとその二人の兄を一人で育てていた。
勤め先である佐世保支局は、ビルの二階が支局で、三階が御手洗一家の自宅になっていた。そのため、著者を含めた支局員たちは、仕事の合間に三階で御手洗一家と食事を取るなど、家族同然で暮らしていた。
 著者は、初任地であるこの佐世保支局で、小六女児同級生殺害事件に遭遇する。
家族同然で暮らしていた子が殺されてしまっても、自分は新聞記者としての職務があるという事に葛藤を抱える。同じように、被害者の父親でありながら、新聞記者でもある恭二さんはもちろん、怜美さんの二人の兄も事実を受け止められず、やり場のない怒りや悲しみを抱え葛藤していた。しかし、家族同然に過ごした著者にだけは、抱え込んだ感情を打ち明けることができた。
 本書には著者の気持ちなどは一切書かれておらず、あくまでも被害者家族の人生をメインに描かれている。その中でも被害者である怜美さんの二人の兄が主な語り手となり、長男「僕」と次男「ぼく」として、それぞれ一人称視点で、日記のように描かれているのが、本書の大きな特徴だ。より等身大の家族の物語を描きたいという著者の思いが伝わってくる。
 妻に続いて娘も亡くし、心が壊れてしまった父親。事件に対するメディアの態度に怒りを覚える長男、「僕」。妹との約束を抱え、誰にも打ち明けられずにいた次男「ぼく」。表には出せない感情や葛藤を抱えながらも、少しずつ前に進んでいく。
 家族同然に過ごしてきた著者だからこそ描ける、被害者家族の人生を綴った感動の一冊。ぜひ一度手に取ってみてほしい。(880字)
主食かぼちゃさん (8k1s7udc)2022/12/9 16:32削除
意外となかったテーマだと感じ、興味を持ちました。家族同然というほど距離が近かった筆者にしか書けない本ですね。あらすじが簡潔でいいと思いました。
メタキンさん (8hn35llv)2022/12/9 20:08削除
もし私の家族が誰かに殺されたら、そんなことを考えたことがありませんでした。悲しみや悔しさそれ以上に苦しさを味わったと思いました。このレビューはこの本の著者と被害者一家のことも書いていて読みやすかったです。
さん (8hn4n92a)2022/12/9 23:00削除
登場人物の関係性や想いなどが綺麗に説明されていてわかりやすかったです。記者であり、被害者の父親というワードに惹かれ読みたくなりました。
椎名遥さん (8hjyfbyy)2022/12/10 00:06削除
本の文体が説明されており、自分でも読めそう、読んでみようと思わせることが出来る文だと感じた。またおおまかな人物同士の関係性や、筆者との距離も説明されており、実際に読んだときに理解しやすいようにしているのも良い。
さん (8i3wm1q9)2022/12/10 04:37削除
こんなに近しい関係であったのにそれを本として出せる作者がすごいと思いました。残し伝えることで得られる何かに出会えていたらいいなと思いました。
淡々と語っていながらしっかりクるものがある文章だなと思いました。かっこいいですね。
s
sososoさん (8hlne9f4)2022/12/11 23:40削除
日常が壊れてしまうとても悲しくて切ない感情をこの紹介文を読んで感じました。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:36削除
当たり前のようにあった光景がいきなり崩れ去ってしまうことを考えると 殺人というのは恐ろしく、やってはいけないことであると再認識させられる。本の紹介が綺麗にまとまっていて読みやすかった。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/12/16 13:54削除
この事件を聞いたことがあったので、被害者親族の心情や環境などが簡単に書かれていて内容が入ってきやすかった。内容が簡潔かつ重要な部分がしっかりまとめられていて読みやすい。
返信
国島麻帆さん (8hjytxx7)2022/12/9 00:19 (No.631902)削除
自らの日常は他人の秘境であるーーーーー二宮敦人『最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常―』(新潮社 2019年)


 東京藝術大学。そこは、入試倍率東大の3倍にして卒業後は行方不明者多数の魔境と呼ばれる場所。
 小説家の夫が原稿を書く傍、妻が原稿用紙へ木屑が飛ぶほどにノミに木槌を振り下ろす光景にはじまるこの書は、現役彫刻科藝大生の妻を持つ夫が現地へ赴き、各学部学科生達へのインタビューをもとに『藝大』を綴ったノンフィクションだ。
 最後の秘境と題されている通り、そこは謎と未知とカオスに満ち満ちた空間だった。そして、読んでいてそれ以上の輝きとエネルギーが伝わってくる世界だと感じた。生協にはガスマスクや指揮棒が売られており、キャンパス内には野リスのようなホームレスが住んでいる。メインキャンパスに隣接する上野動物園より出禁を食らった伝説に、藝祭の開幕宣言に絶叫する学長。卒制制作では先輩後輩で文字通り同じ窯の飯を食べることがあり、洗い物を一度たりともしたことがない者となんでもかんでも自分で作ろうとする者が交差する。
 日々の習慣、持ち物、目につく場所、思考。彼らには日常であり当たり前であるものが他人には『秘境』であって、『知らない』モノであるからこそ、何かしらの感情を抱く。それは興味であったり嫌悪であったり、憧憬であるかもしれない。
 私は、カオスでありながらも、彼らの一瞬に命をかける鋼性の芯が通った強さに惹かれた。
 アートは人が人であるための一つのツールで、鏡であったり、知覚出来る幅を広げるための道具であったり。音楽が人間を所持しているのか、はたまた逆で音楽が人間を所持しているのか。藝大の教授はアーティストや職人であっても指導者ではないからこそ、芸術は自らで探究するほかない。学生ながらにプロとして働く者もいれば、事務局に目をつけられた挑戦的な者もいる。
 今、私たちが着々と自分なりに歩み、進んで辿り着くだろう『いつか』。何者になるのか、何を成すのか。今はさっぱり分からなくとも、身近な『秘境』を見付けることができれば、光明が見えてくるはずだ。

(811文字)
主食かぼちゃさん (8k1s7udc)2022/12/9 17:33削除
まさにカオスな日常ですね。本文中のインパクトのある言葉を引用しているのがいと思います。気になります!
メタキンさん (8hn35llv)2022/12/9 19:54削除
自分の知らないものを全力で知りたいと思える人たちがいたからこそ、そんな秘境が出来たと考えると、私たちが知りたいと思って集まった時、いろんな知りたいが混ざってカオスが新しくできるかもと思うと楽しいなと思いました。
さん (8hn4n92a)2022/12/9 23:04削除
読みながら、なんだこれ!?と先の読めないカオスな空間に惹かれました。最初の一文もうまくみている人を気にならせる文章でまんまとハマりました。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:21削除
東京藝術大学のカオスさを紹介した1例にとても驚き、見てみようと感じた。それとは対照的に藝大の人間性と向き合って捉えようとしているのが印象的だった。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/12/16 13:50削除
東京藝術大学を卒業したあとの人たちを「行方不明者」と呼ぶところにすこし笑ってしまった。自分の立場と比較して書いているところがとても良い!
返信
大乘景さん (8htak834)2022/12/16 13:46 (No.641297)削除
涙無しにはいられないーー奥野修司『魂でもいいから、そばにいて 3・11後の霊体験を聞く』(新潮文庫、2017年)

 「待っている どこにも行かないよ」「ママ、笑って」「抱いてほしかった」「ほんとうはなぁ、怖かったんだぁ」「イチゴが食べたい」「ずっと逢いたかった」「ただいま」

 これは、すべて震災で亡くなった人々が、生き残った親族へ言葉たちである。
 最愛の娘と妻から、夫へ。ひょうきんな笑顔の3歳の息子から、母へ。真面目で世話好きの夫から、妻へ。暖かな祖母から、孫へ。食べることが大好きな孫から、祖母へ。おしゃれな父から、娘と母へ。寂しがりな夫から、妻へ。
 震災で遺された人は、多くの人が不思議な体験をしているんだそう。そんな体験を聞き取り、彼岸に逝った大切な人との物語をどうやって紡ぎ直そうとしたのかを記録したのがこの本である。
 私がこのようなノンフィクションに弱いだけかもしれないが、目次の文を読むだけで涙が溢れてきた。幽霊の存在を深く信じているわけではないものの、伝えたい言葉を抱く人間の「想い」が、故人と深い繋がりを持つ生き残った大切な人へ届く瞬間というものはきっと存在するのだろう。自身も震災を経験しており、その悲惨な状況を見てきた。災害で大切な人を亡くしたことはないが、身内との永遠の別れを経験したことは何回かある。きっと皆さんにもそんな経験が一度でもあるのではないだろうか。大切な人を亡くしたことがある人には、非常に心に響く作品となるだろう。
 東日本大震災での行方不明・死者数は、約一万八千人。その一万八千人それぞれに唯一無二の物語があるが、その人と関係を持っている生き残った人それぞれにも、南満通りの体験・想いがある。このような震災を題材にした物語には、亡くなった方にフォーカスを当てて語るようなものが多いが、この本では亡くなった方もそうだがそれ以上に遺された人の吐き出すような生々しい心情が、読み手の心を言葉で抉ってくる。

 「こんなに辛いなら、一緒に死にたかった。」「どこかに行ってしまうくらいなら、ずっと私のそばで彷徨っていて。」
 地獄を体験した人々の口から溢れる切実な言葉を、どうかすべて受け止めてほしい。(847)
大乘景さん (8htak834)2022/12/16 13:47削除
※再投稿です
返信
髙橋春樹さん (8hjyfbyy)2022/12/6 00:13 (No.628594)削除
命の価値は?――上野正彦『死体は語る』(時事通信社、1989年)
 
 あなたは命の価値に、特に人のものについて考えたことはあるだろうか。簡単に人の命の価値と言われてもピンと来ない人も多いだろう。人は平等であるから、命の価値なんて同じだという見方もあるだろう。だが、実際すべての命が等しく扱われる事なんて稀なことだと思う。
 私はこの本を読み、特に印象に残った、考えたことはこの命の価値についてだった。『――事故で死亡した。独身で会社に勤めていたが、国鉄から賠償金として家族が受け取った金額は、確か五十七万円であったと記憶している』(p.116,ℓ.1-2)と本にはある。またこの文に続き、『家族の悲しみを目のあたりにして、生命の値段とはこんなものかと、割り切れない気持ちになったことを覚えている』(p.116,ℓ.4-5)とあり、これは単純に命の価値を現金として置いたものだ。今では多くの人が入っているであろう保険だが、それはある意味、命に値段をつけているのではないか、とも捉えられる。あくまでも、この保険制度の中の話ではあるが。保険には制約もあり加入一年未満の自殺には保険金をもらえないというものもある。『生命の代償はつまるところ金にしか換算できないのだろうか――「一人の生命は地球よりも重い」』(p.119,ℓ.9-10)といった文があり、この一年未満の自殺は命の代償としてのお金にも換算されず、遥かに軽いもののように扱われている。死に方や、その死亡する時期によって価値が決められている、つまり命の価値が変わっていると言えるのではないか。
 次に紹介するのは、命の価値を現金的に見るのではなく、人権など、感情的に見るものだ。『死者の側に立って人権を擁護している医師もいるのである』(p.205,ℓ.9-10)とある。人の平等性を保つためには人権を守る必要がある。しかし、人の死後はどうだろうか。物言わぬ肉塊となった時、それは人と言えるのか、またそこに人権は存在するのか。死後にどれだけの期間、人としての人権が守られるか、それによって人の価値も変わってくるのだろうと考える。(853字)
あかべこさん (8hjyqclq)2022/12/9 15:19削除
「あなたは命の価値に、特に人のものについて考えたことはあるだろうか。」という始まり方をしている事で目を惹きやすいと感じた。また、「実際すべての命が等しく扱われる事なんて稀なことだと思う。」という言葉にとても共感した。「今では多くの人が入っているであろう保険だが、それはある意味、命に値段をつけているのではないか、とも捉えられる。」といった興味を惹く言葉が散りばめられているため読んでいて飽きないレビューだと感じた。
銀燭さん (8hjytxx7)2022/12/9 15:33削除
保険も商いであるからには仕方がないのかもしれないと思ったが、死に突きつけられる金額についての遺族の気持ちや、遺骸の人権についての思考に共感し考えさせられた。読み手をどっぷり引き込むいい文章だと思った。
蒼穹の竜さん (8hk0l1ap)2022/12/9 15:35削除
本文からの文章を書いた後にページと行が記載されているため、自分で実際に読んでからも読みたいレビューだと思いました。この文を読むだけでも命の価値について考えさせられます。読むと確かにそうだと納得してしまいます。
メタキンさん (8hn35llv)2022/12/9 20:44削除
命に価値はつけられないとは誰が言ったのか、これ程聖人的な言葉はたくさんの人に響いたのだろう。しかし現実では、人を死なせてしまったらお金を払わなければいけない、まるで命が失われることよりもお金を失うことを人が恐れてるとでもいうかのように罰金を強調する。そんな社会と命の価値について考えさせられる本だということが伝わりました。
限界突破さん (8hmqoosw)2022/12/10 21:06削除
本に書かれている文を引用することで読み手を飽きさせない工夫がされているのがいいと思った。
読み手に問いかけるような部分が多く、こっちも考えさせられるような文章だなと思った。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:26削除
命と金を天秤にかけた重い話をそのまま伝える文章だった。文を引用し人権の話としても語られていて私たちの命の在り方を考えさせられた。
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早坂澄空さん (8i3wm1q9)2022/10/31 02:55 (No.591494)削除
大事なものをたいせつにしたくなる話  川村元気『世界から猫が消えたなら』(小学館文庫 2014年)

映画にもなった有名な話なので知っている人も多いと思う。余命宣告を受けた主人公が現れた悪魔に「世界から何か消す代わりに一日寿命を延ばす」という取引を持ち掛けられ、それに乗った主人公が世界からものを消していくというのが大筋だ。消す前に一度そのものを使用できるというオプションがついていて、そこから忘れていた人間との関係や温かさを思い出したりなど人とのかかわりについても考えさせられる話になっている。内容についてはネタバレになってしまいそうなので詳しく言えないが、内容に直接関係ない部分としては登場人物のセリフ、言葉選びが非常に秀逸であると感じる。私が一番好きな描写は猫への擬音?だ。主人公は生きている温かな猫に対して「フーカフーカ」という言葉を使う。それが妙に切なくて温かくて生命を感じるのだ。小さい心臓が跳ねるときの「トクントクン」に似ているかもしれない。文庫本だと最後の方に「解説」というページがあるのだが、そこに『フーカフーカした感触の文庫本』という記述がある。その言葉の通りこの本はとても温かく愛おしい。
元カノと映画館で映画を見るシーンも魅力的だ。主人公は最後の映画に、何も映し出さない真っ白なスクリーンを選んだ。彼はそのスクリーンを見つめながら自分の人生は映画にしたらどうなるのかを考える。この本を初めて読んだのが小学生の頃だったが、当時からこのシーンが非常に幻想的に思えて仕方なかった。会場に舞う埃が光を拾い、真っ白なスクリーンがまるで主人公を天国へ誘うようだと思った。普段真っ白なスクリーンを見ることがないからこそこの主人公の死期を鮮明に感じられた。
あまり分厚い本でもないし、難しい言い回しもあまりないため読書を普段しない人にもお勧めできる本だ。読み終えると自分が新しくなったような感覚になる。なにかに行き詰ったときに読んでみてほしい。(816字)
栃山野乃花さん (8hlpmoie)2022/11/4 14:37削除
あらすじがサラッと書いてあり、自分の好きなシーンや表現をピックアップで紹介する構成が魅力的です。シーンの魅力をもっと知るために自分も世で見たいという思いが高まるので良い紹介文だと思います。
さん (8hn4n92a)2022/11/4 14:44削除
この本に対する愛情がとても伝わる素敵な文章でした。段落の最初を一マスあけるともっと読みやすい文章になると思います!この本は読んだことがあるのですが擬音語に注目したことはありませんでした。これを踏まえてもう一度読み返そうと思います。
銀燭さん (8hjytxx7)2022/11/4 15:20削除
紹介者さんの感じる魅力が詰め込まれた良い紹介文だなと思いました。タイトルの「大切」がひらがな表記にされていて、込めた意味が伝わってくるようでした。普段擬音語にはあまり拘らずに読んでいたので、これから文章を読むときに気にかけてみようと思います。
キアイ、デ、、サチオさん (8hnjjwr9)2022/11/4 15:21削除
物語の特徴的な描写が紹介文の中に上手く織り込まれていて作品の魅力の一部が伝わってきた。昔読んだことがある作品だったので読んでいて共感できる部分があって面白かった。
カヌレさん (8hk1tkzn)2022/11/4 15:28削除
言葉選びが秀逸だと思った理由として、擬音を詳しく取り上げて説明しているのが良いと思いました。擬音の説明があることで本書のもつ、暖かく儚い雰囲気が伝わってきました。
あかべこさん (8hjyqclq)2022/11/4 16:25削除
内容だけでなく解説ページまで書いているのがとても面白いと思った。解説ページにはその本を魅力的に表す言葉が沢山書いてあるだけでなく説得力もあるので解説を取り上げる事は素晴らしい発想だと感じた。また、最後が「なにかに行き詰ったときに読んでみてほしい。」と綴っていてとても良いと感じた。
低い城の男さん (8io52kyh)2022/11/4 18:48削除
紹介者さんのこの作品に対する思い入れの強さが強く伝わって内容の説明も相まって興味が湧いてくるような書評でとても良いと僕は思いました。
主食かぼちゃさん (8iiizdpv)2022/11/5 02:10削除
本への愛が詰まった書評ですね。あらすじが簡潔で、早坂さんの伝えたいことがたくさん書かれているのが良いと思いました。儚くも温かい雰囲気は好みなので読んでみたいと思います。
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sososoさん (8hlne9f4)2022/11/6 21:04削除
紹介文を読んで紹介者さんのこの作品に対する想いが伝わってきました。
ノスケさん (8hpetckf)2022/11/10 12:15削除
作者がどのようにフーカフーカという擬音に行き着いたのか気になります。作品の柔らかい雰囲気が伝わってくるような紹介文だと感じました。
ムロさん (8ho1qpjs)2022/11/11 00:49削除
とても暖かい雰囲気思った作品であることが書評からも伝わってきた。情景を事細かに説明していることでその雰囲気をまだ読んでいない人たちにまで届けられているのかなと思った。最後に本をあまり読まない人へ向けたことばもあってより読んでみたくなる、気になる作品だと感じた。
そこら辺の草さん (8htak834)2022/11/11 05:51削除
題名は聞いたことがあったが内容がこんなに凝ったものだとは知らなかったので驚きました。宮沢賢治を連想させるような不思議な、でもなんだか耳触りが良くて記憶に残るような擬音が素敵。読んでみたいです。
なごさん (8kbt9b2i)2022/12/16 13:14削除
名前だけ聞いたことがあった作品だが、この文章は簡潔にあらすじがまとめられている上、1番見どころのあるシーンや温かく切ないシーンをピックアップして紹介しており見ていなくともどこを重点的に読むべきかわかりやすかった。買って読んでみようと思う。
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